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導入の背景
信頼性の高い温度管理、安心・安全な医薬品の物流をリード
九州通様は医薬品の流通卸業で中国第三位の企業で、売り上げにおいて年率47%の成長率を誇る成長企業のひとつです。武漢をはじめとする国内34か所に物流センターを置き、直接各病院や医者、個人にまで医薬品を配送しています。2003年からは物流網を徹底的に整備し、倉庫管理システムを自社開発で導入するなど無駄な在庫をなくすための積極的な改革を進めてきました。
2008年中国の医薬製品品質管理規約であるGSPが施行され、医薬品物流における品質管理の徹底が求められるようになりました。また、顧客である製薬メーカー、販売店、病院のいずれからも温度管理の精度の向上が求められており、顧客満足度の向上のためにも物流過程における温度管理の徹底を図る必要があったのです。特に、インフルエンザワクチンや血液製剤など、高価で厳密な温度管理が必要な医薬品の品質管理の重要性は増しており、こうした課題にいち早く取り組むことで業界における競争力を強化したいという狙いもありました。
 物流センター(武漢)
九州通様ではこれまでも温度計の測定データを基にした温度管理を行ってきましたが、手作業で温度を確認しなければならないため、作業工数が負担となっていました。また、出荷時と納品時のみの測定だったため、連続性がないことや途中経過の情報が不足しているため情報の信頼性に欠けていました。
こうした課題を解決するために、新たな温度トレーサビリティシステムの導入が求められていたのです。
導入の経緯
結果が証明。豊富な実績と先進技術に加え、きめ細かなサポートが魅力
業界でも先駆的な取り組みを目指す九州通様では、新たなシステムの導入にあたり最新技術の導入を検討することになりました。そこで候補に挙がったのが、連続性の高い温度情報の取得・管理を実現できるRFIDを活用した温度トレーサビリティシステムです。
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九州通医薬集団株式会社 物流管理総部 シニアマネージャー
勇(Qu Yong) 氏 |
効率的で信頼性の高い温度管理を実現することで、付加価値の高い物流サービスを提供することが可能になりました。顧客の満足度の向上を図り、安心・安全な医薬品の物流をリードすることを目指していきたいと思います。
| 「導入を検討するにあたって、中国でのRFIDシステムの構築で実績の高い2社に実際に温度情報を収集するテストをお願いしました。その結果、通信距離も長く、安定した情報の取得が可能だったNECの現地法人であるNEC信息系統(中国)より提供されたRFIDシステムの導入を決定しました。すでに実績のあるノウハウを活用できる点で、大きな優位性があったと考えています。また、先進技術に対する豊富な経験や実績はもちろんですが、信頼性の高いサポート力が、システムの構築パートナーとしてNEC信息系統(中国)を選ぶ決め手になりました。実際に構築を始めてからも、既存システムとの連携など細かな課題が山積していましたが、きめ細かく対応してくれることで大きな安心感がありました。トータルにインテグレーションし提案してくれる組織力や、高い要求にも応えてくれる技術力の高さなど、NEC信息系統(中国)は信頼できるパートナーだと満足しています。」( 勇氏)
システム概要
RFIDの活用でより信頼性が高く、連続性のある温度管理を実現
温度トレーサビリティシステムは2009年9月に導入を開始し、12月に本稼動しました。
現在、主にワクチンや血液製剤などの比較的高価な医薬品の輸送過程において利用が進められています。システム導入にあたっては、スムーズな運用のために現場の作業者の教育を行い、短期間で運用操作が可能になりました。
システムの運用フローは次のようになっています。まず、出荷の際に医薬品を保管する箱に温度センサー付きRFIDタグを装着します。このタグが輸送中の温度変化を測定・記録し、荷物の到着後に携帯型リーダ/ライタにより温度情報を読み取ります。温度サンサー付きのRFIDタグは、小型で再利用が可能なタイプで、情報の読み取りは、数秒で完了します。温度情報は、温度分析データベースに分類ごとに保存され、課題の発見や改善のための分析に活用されます。
 システム概要(トレースデータ)
スモールスタートで徐々に全社に展開し、今後2年以内に1500個のタグを導入し、以降は利用状況によって増やしていくことを予定しています。
導入の成果と今後の展望
業界での先進のリアルタイム温度トレーサビリティシステムを目指して
今回導入した温度トレーサビリティシステムにより、温度情報の取得を短時間で行うことが可能になり、作業工数を大幅に削減しました。また、温度情報を分析することで物流過程での課題を発見することができるようになったので、輸送用の箱、保冷材、トラック、ルートなどを変更・改善することで、より安心・安全な医薬品を迅速に届けることが可能になりました。
「最も大きな成果は、顧客満足度の向上です。流通過程における連続性のある温度トレーサビリティにより、信頼性の高い温度管理が実現できたことです。従来から顧客第一のポリシーに基づき顧客のニーズを満足するサービスの提供を目指してきましたが、今回のシステムの導入で、より付加価値の高い物流サービスを提供することが可能になりました。」( 勇氏)
さらに今後の展望について 勇氏は次のように語ります。
「本システムでは、RFIDタグとしてアクティブタグを採用しました。アクティブタグはリアルタイムな情報取得が可能ですから、GPRSとの連動などによるリアルタイムの温度情報の取得を想定し、拡張性の高いシステム構築を行いました。今年中には、リアルタイム温度管理を実現し、現場で即時的に対策がとれるよう機能拡張を行う予定です。輸送中にも即時にアラートが通知されるように機能拡張し、製品が使用できなくなる前に、現場で対策をとることができるようになれば、在庫ロスの最小化を実現することが可能になり、より効率的で信頼性の高い物流を実現することができるようになります。
今回のRFIDを活用した温度トレーサビリティシステムは、業界でも先進的なものです。こうしたシステムは、一部で導入しても大きな効果をあげることは難しいものです。本来は、物流のすべての過程を通じた情報の連携によって、さらなる品質の向上と信頼性の確保が可能になります。そのため、九州通グループ全社での展開はもちろん、今後は、弊社のお客様である4,200社を超える製薬メーカー様や58,000を超える販売店様などにも温度トレーサビリティシステムをご利用いただけるような仕組みづくりをパートナーであるNECと一緒に考えていきたいと思っています。今回の取り組みはその一歩ですが、新しい医薬品物流の在り方を視野に入れて、我々の運用経験を積極的に紹介していきたいと考えています。」
NEC担当スタッフの声
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NEC信息系統(中国) 製造・装置・自動車ソリューション事業部 営業副総経理 兼 サービスビジネス推進室 李
華 |
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NEC信息系統(中国) 製造・装置・自動車ソリューション事業部 華東第一営業部 主任 董
志敏 | NEC信息系統(中国)ではは、中国においてもRFIDソリューションの先駆的ベンダーとして様々なシステムの構築に取り組み、多くの経験を培ってきました。今回のシステムにおいてもそうしたノウハウを取り入れつつ、最新の技術を用いたシステムの提供を目指しました。九州通様の温度トレーサビリティシステムの構築では、RFIDリーダ/ライタ、メモリ、バッテリーにいたる全ての部品についても最新の技術を投入しており、NECの持つ先進のRFID技術を活用した高品質のシステムをご提供できたと自負しています。
今回のシステム構築で特に苦労したのは、従来のシステムモデルがない中で、様々な部署と連携しながら、すでにNECにおいて実証実験がなされている事例を参考に最適なシステムに組み立てていかなくてはならなかったことです。従来の温度管理システムとは異なり、リアルタイムでの温度情報の取得・管理を目指したシステムですので、情報のアップロードも数秒でできるほか、GPRSとの連動も可能な拡張性を考慮したシステムを実現しています。
NEC信息系統(中国)では、こうした温度トレーサビリティシステムを医薬品だけでなく、同様に品質管理が重要となる食品業や医療業界にもご提案していきたいと考えています。管理が最も難しいワクチンを対象とした今回の実績は、食品管理にも応用でき、付加価値の高い物流システムとして多くのニーズが見込まれています。様々な食品メーカーからのニーズにお応えするため、よりお客様が導入しやすい「サービス」としてのご提供も検討しています。
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