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ユビキタス基盤開発本部
本部長 藤田友之
 

NEC
ユビキタス基盤開発本部
本部長 藤田友之

<ハルビンにて>

藤田はNECで四半世紀にわたって行ってきた研究経験を生かし、2002年から中国に乗り出し、2003年にNECの中国研究所を設立した立役者です。今回は、中国での技術研究の背景と、これからのNECの技術方向性をご紹介してまいります。

■今の中国こそ新技術を生み出す研究拠点を

中国は、これまでと違い膨大な消費を生み出す市場としての価値が大きく注目されています。携帯電話の出荷台数は3億5千万台と世界一で、日本の7千万台と比べると5倍以上。日本と同水準以上の消費者層は約4億人(海岸側都市部の人口)存在しており、今後PCや車、他製品に関しても、出荷数で日本を追い越すことは間違いありません。まさにこの市場性に期待し、中国市場に適した研究成果を出すため、北京に研究院を設立しました。

研究は日本で行っても同じと思われるかもしれませんが、そうではありません。やはり、中国人が欲する製品やサービスは中国人でないとわからないのです。中国研究院には日本人は1名いるのみです。初代院長の薛氏は台湾生まれのアメリカ人で、米ベンチャーの起業に成功した人物であり、研究員はすべて中国人で構成されています。

■中国に研究拠点を置くメリットは?

メリット1:優秀な人材が豊富
研究院は、北京の中関村地区に設立しました。中関村地区は中国のシリコンバレーとも呼ばれ、今では世界で最も企業の研究所が乱立する場所です。この地域には中国でもトップクラスの大学(清華大学、北京大学など)が40以上も集中しており、年に何千人もの優秀な卒業生を輩出しています(清華大学の情報学科だけで、年間1000人の学部卒業生)。したがって中関村は、広大な中国の中でも、こうした優秀な人材を非常に獲得しやすい場所といえます。
また、中国政府の幹部は実は工学部出身者が多いのですが、こうした環境も中国の技術発展のプラスになっています。

メリット2:ハイテク企業が集中
中国政府の誘致政策により、こうした地区ではハイテク企業に対する優遇税制が適用され、税金が安価です。したがって、近隣にはハイテク企業が集中しています。また、投資家やインキュベータも集中し、30年前のシリコンバレーの雰囲気が満ちています。

メリット3:競合企業からの刺激
北京は、世界を代表する大企業の研究機関が集中している都市です。おそらく、世界で最も多くのIT関係の研究機関が集中している都市だと思われます。この地域において、研究者間で、競争が生じ、研究内容に相互に刺激を与えています。

メリット4:人件費が安い
日本の研究員と比較すると、やはり人件費は安いです。ただ能力主義の国なので、中国内の一般的大卒給与の約5倍?10倍と、かなり高い水準ではありますね。


<中国研究院がオフィスを設置した清華科技園の創新ビル>

 
  

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