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海外ソリューション推進本部
マネージャ 加藤伸一
 

加藤は、NECの中でも中国のソリューションビジネスの立上げに最も心血を注いできた一人です。96年に中国のソリューション会社 (旧NECSI,現在のNECSL中国)が設立されてから約10年間、現在も最前線で中国ソリュ?ションビジネスに注力しています。

今回は、中国でのソリュ?ションビジネス立上げの秘訣から、いま日系企業が最も注目する顧客獲得のためのCRM方法まで、経験から語る最前線の中国についてご紹介します。

NEC
海外ソリューション推進本部
マネージャー 加藤伸一

■21世紀、中国は世界の覇権国家に!

もともと私は、工場で生産管理業務に7年携わった後、北米、欧州、東南アジアなどの情報処理系のビジネスに携わっていました。今から10年以上前、いろいろな本を読むにつれ、(1)これからの世界は中国中心にまわっていくようになる、(2)しかも情報化社会の到来に伴いプロダクトからサ?ビスへ顧客のニ?ズがシフトしていく、この二点に確信を持つに至ったんです。そして、”中国でビジネスを立ち上げたい!”という強い思いを抱き、中国という国に深くかかわることになりました。当時の中国を思うと、今の急激な中国の発展状況に驚きますね。例えば、北京も1996年当時は今とはかなり違っていまして、北京市内でも、公衆トイレというと当時は仕切りがなく、ただ水が流れているような場所でした(現在もたまに見かけますが)。

また、市内循環のバスがよくエンストし、乗客全員がバスを降りてみんなでバスを押したこともあります(笑)。

こうして、1996年11月に現在の“NEC信息系統中国”前身となる現地SI会社が設立されました。ソリュ?ションビジネスは現地完結型の”人”、しかもロ?カルスタフが主体のビジネスです。会社を設立するからと言っても、当時ノウハウを持った中国人を大量に集めることは不可能であり、まずは既にあったNEC台湾の子会社とし、同社から優秀な人材を移してのスタートでした。

■中国ビジネスの難しさを実感、再立ち上げへ

当時は日系企業のITニーズも顕在化していない時で、日系コンピュータ企業の中国進出は一部はありましたが、NECが初でした。まずは官公庁系ローカルマーケットをターゲットマ?ケットとし、大学のネットワーク敷設や政府向けのVOD(Video On Demand)など順調にビジネスを拡大していったのですが、中国政府などからの債権回収の難しさからキャッシュが回らなくなり、中国ビジネスに対する認識の甘さを痛感する事態となってしまいました。

こうした失敗を受け、1999年、(1)ターゲット顧客を現地企業から日系企業へ (2)中国を生産拠点としてソフト開発ビジネスを立ち上げ と戦略を全面転換し、徐々に会社の経営も軌道に乗っていったんです。

■日系企業向けソリューションビジネスのNO.1企業へ

1999年当時、中国に進出されている日系企業の約8割が中国を生産拠点として位置付けていたことから、生産管理を中心としたERPシステムのビジネから立ち上げを行い、関係者の皆さんの努力のお陰で、今では日系企業向けソリューションビジネスではNO.1になることができました。

成功のポイントは3点と考えています。

1. 人材の確保

・優秀な人材の獲得
とにかく成功の鍵は”人”だと思っています。現地でコアとなる人材(なかなか見つからない!)がいなければ成功は難しいです。さまざまな人脈を通じて、生産管理のコンサル・プロマネ・開発で10年以上の経験がある中国人プロフェッショナルや、管理者として卓越した能力を持つカナダ国籍の中国人を獲得しました。この他にも数多くの日本で働いている中国人を見つけ出し現地に送り込みましたが、彼らは全員、今現在も幹部として現地法人を支えてくれています。彼らは能力の素晴らしさだけではなく、その人脈により優秀な人材を彼ら自身が集め、そして現地体制の基盤が出来あがっていくという点で非常に大きな力となりました。
今ではERPだけでも50人以上の規模の現地体制が確立していますが、それでも人が足りない状況が慢性化しています。振り返ってみますと、こうした人達無くして事業の立上げはあり得なかったと確信しています。今もなお、人探しの努力にはかなりの労力を使っています。
・人を育てる
人材育成の手間を惜しまないこともキーポイントです。まずは大連、天津、上海、蘇州、広州、深セン等のローラー活動に同行させ、実地で徹底的に営業としてのノウハウを叩き込みました。平行してマ-ケティング等の基礎知識を教育したりもしました。やはり、毎日のお客様との修羅場を徹底的に対応させることで、“お客様に教えられて”育ったことも大きかったと思います。現在、華東地区にはこうして育てた営業、コンサルが管理職として大活躍しています。
・辞めさせない配慮
定年まで同じ会社にいる中国人はまずいないでしょうね。しかし、せっかく優秀な人材を確保し育成しても、短期間で退職してしまうのは惜しまれます。中国人の原動力である“学ぶことが自身の市場価値を高める”という価値観を尊重し、気配りを忘れないことが大切だと思っています。同時に、成果主義を取り入れた中国固有、会社固有の業績評価制度も各現地法人では真剣に検討され年々ブラッシュアップされています。

2. 市場ニーズにあった製品

当初は、投入する製品に関し社内でも喧々諤々の議論がありましたが、日本独特の管理の仕組みを実現し価格的にも中国進出日系製造業のニ?ズにFitするNEC製品「EXPLANNER」の投入からスタートし、原価計算、手冊モジュ?ル、ロ?カル財務PKGとのインターフェース等、中国特有の機能を組み込んでいきました。現在では、「EXPLANNER」で培った業種・業務ノウハウをベー?スに、IFS、FlexProcess、ProcessAmmic、SAP-ITM、OracleEBSなどの多数のERP PKGを取り扱っており、お客様のニ?ズに合わせた柔軟な対応が可能となっています。常に意識していることは、常に”お客様の立場”で考えることです。”お客様の為に”ではなく、自分の立場を置き換えることでしょうかね。こうすることによって、お客様のニ?ズの顕在化・共有化が図れ、NECとしてできることが明確になるような気がするんです。

3. お客様と一体になった検討

立ち上げは確かに辛かったですね。立上げ時に厳しいお客様と一緒に仕事ができたことが、今思えば本当に幸運でした。お客様と一緒になって苦労を重ねてつくりあげることで、ノウハウを積み上げてビジネスを拡げていくことができました。本当にお客様のお陰なんです。
誰かに任せきりでは、なかなか成功しません。特に立ち上げ時期では、自分がNECの社員であることを忘れるくらいお客様の中に入りこんで同じ立場で考えていくことが大切じゃないかな・・と思います。

 
  

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